国民参加の事例紹介

中部圏 高山市社会福祉協議会(岐阜県高山市)

高齢化の大問題

高山市の山間部に位置する高根地区は、合併前には700人前後だった人口が、合併後500人くらいにまで減り、急速に高齢化が進行しています。
また、こうした山間部は、豪雪地帯でもあるので、冬場には雪よけ、雪おろしが必要なのですが、大変な重労働で高齢者に出来る仕事ではないのです。そして、雪というのは全地区で一斉に降るので、行政の雪よけもなかなか手が回らず、雪おろしをしてくれる業者やボランティアなどもあるのですが、お年寄りだけの世帯がどんどん増えていて、とても追いつきません。
雪おろし以外にも、長い冬の間、お年寄りの一人暮らしは心配です。何か良い方法はないかと考えていたところ、統廃合によって空き物件となっていた学校教職員住宅に目がとまりました。生活が困難になる冬の間、ここに集まって、一緒に過ごしてもらうことは出来ないだろうか。期間限定のファミリーホーム構想の始まりです。

雪おろし 教職員住宅

冬期越冬ファミリーホーム

ファミリーホーム

ファミリーホームには、単身10世帯、夫婦4世帯の合計14世帯が入れるようになっていて、12月から3月まで共同生活をします。年金世帯の方に出来るだけ負担を掛けず、安心して暮らしてもらえる環境作りのため、できる工夫はなんでもします。
共同生活をしていてもやはり我が家のことが心配、という方のために、昼間にバスを走らせて、時々は自分の家を見に戻れるようにしたり、入居中にお手玉作りをしてもらって、寒干し大根とセットで販売するというプランも進行中です。

寒干し大根は、「高根町元気が出る会」の活動で作っているもので、道の駅などで販売し大好評だった商品です。冬期越冬といっても、ただ春を待つだけではなく、充実した4ヶ月間にしたい、そう考えています。

地域のコーディネーター

公民館や空き店舗、教職員住宅の利用、ダムの管理用トンネルを借りて行う寒干し大根の保存、さらに、 遠方に住む家族の皆様に写真や動画の配信サービスも検討中です。これらのアイディアは、各職員がプレゼンして、その中からどれをやろうか、話し合って実現してきたものです。
たくさんお金を掛けなくても、地域にある施設や人手を上手く使っていろいろなことができる。「私たちは、助け合える暖かい町を作るコーディネーターなんです」そう話す小峠さん達はとても楽しそうで自信に満ちていました。
少子化と高齢化など、苦しい現状を嘆くのではなく前向きに取り組む高山市社会福祉協議会の姿勢に、これからの時代のヒントを見た気がしました。

大根とお手玉

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