国民参加の事例紹介

北陸圏 民有「歴史文化」資産の保存活用を考える会(石川県能登町)

トリビア蔵

現在4館あるトリビア蔵のうち、今回取材をさせて頂いた場所は、中さん所有の建物で一号館です。もともと倉庫として使っていた建物なのですが、5年ほどまえに改装しました。1階は北越新聞さんの事務所として貸していますが、空いていた2階にクロスを貼ったり、展示の説明を付けたりして「時間旅さねより館」としたのです。建築家の中さんのセンスが光るお洒落な内装。ここでは、真頼家300年の盛衰の歴史を展示しています。
他には、国指定文化財であり、「なまはげ」に似た伝統行事「あまめはぎ」に使われる用具や写真を展示する「あまめはぎ館」、漁師の用具や鍛冶道具などを展示する「野鍛冶館ふくべ鍛冶」、当地の大名であった能登畠山氏のルーツや松波城について解説する「松波城址情報館」があります。

さねより館 松波城址情報館

奥能登の魅力

奥能登の風景 あまめはぎ体験会

トリビア蔵の目標は、能登町内に50館です。目標に向けて、現在、町内の候補の選定、ヒアリング、展示内容の考察などの調査を行って50館のリストアップが行われています。近々、決定した50館の展示内容をデジタルコンテンツ化し、インターネット上で閲覧できるサイバーミュージアムを立ち上げる予定だそうです。
最終的には、能登空港で電動自転車を借りて、民宿に泊まりながらトリビア蔵を廻ることができ、また、自然を体感しながら、地元の人と触れあい、新しい発見のある旅、そんなパッケージが目標です。
中さんは、奥能登の大きな魅力は、昭和30~40年代の町並みが残っていることだと言います。
ところが残念なことに、地元の人にはそういう意識が少ないそうです。自分の住んでいる地域が、外から見たらどう見えるか、これを意識して、地元の人たちが自分たちの土地の魅力を再発見して欲しい、との思いが募ります。
これからは「プチミュージアムの郷プロジェクト」と平行して、町並み保存キャンペーンや、取り壊される古民家から出る古材を新しい建物に活かしていくための、古材バンクを作ろうという計画も進めているそうです。

あまめはぎ館

最後に、天野さんのお宅でもある「あまめはぎ館」にお邪魔しました。趣のある古民家の玄関を入ってすぐの一部屋がプチミュージアムになっています。
「あまめ」とは、囲炉裏に当たっていると足にできる座りだこのことで、「あまめはぎ」は囲炉裏に当たってばかり居る怠惰を戒めるために、それを剥ぎに来るという、秋田のなまはげと類似した神事だそうです。北前船のルートだったためではないか、と天野さんが身振り手振りを交えて楽しく、そして誇らしげに話してくれます。「次の家は何を展示していて、どんな人が出てくるんだろう」これは普通の博物館では味わえない期待感です。
本来なら、中さんご提案の自転車や徒歩で移動すべきなのでしょうが、今回は取材ということで車です。あまめはぎ、が来ませんように・・・

あまめはぎ館

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