国民参加の事例紹介
関東圏 NPO山梨ガバメント協会 (山梨県山梨市)
古民家との出会い
磯村さんたちは、ツアーのガイドをするうちに、重要文化財 指定を9つも有している窪八幡神社に注目するようになり ます。ツアーで訪れた方は、その素晴らしさに感動すると 共に、どうして知られていないのかと疑問を投げかけます。 やがて、この窪八幡神社を地域活性化に活用できないか、 と考えるようになるのです。 そんなおり、この神社の宮司さんがお住まいになっていて、 市に寄付された築100年の古民家を活用したいという話が、空き家バンク担当の磯村さんに舞 い込んだのです。500坪はあろうかという敷地に大きな古民家、だいぶ傷んではいましたが、 魅力的な物件です。空き家バンクがもたらした思いがけない出会いでした。

修繕自体を楽しもう
しかし、使える状態にするには相当のお金と時間が必要です。 そこで、修繕自体を体験プログラムと位置付けて、NPO、 地元の人、体験で訪れた人、みんなでゆっくり直していくこと になりました。もちろん、一日ずっと修繕作業では疲れてし まいます。楽しくなくては続かないので、半日は修繕作業を して、午後は温泉に行ったり、ぶどう狩りに行ったりするよう にします。 最初は、うっそうとした木々の伐採から始まりました。 蚊が酷くて、半日作業をしたらボコボコになるほどでしたが、チェーンソーの扱いに慣れた頃 には、蚊も減ってそのようなことはなくなりました。 綺麗に直ったら、この場所をNPOの拠点として活用し、敷地内の枇杷(びわ)やカリン、 柿、ザクロなどの実を素材としてイベントを企画したり、空き家バンクの情報を提供したり、 体験プログラムの一環としての宿泊なども検討していきたい、と夢が広がります。

動き始めたまちづくり
取材の折、古民家の門のところで地元のおじいさんが有銘さんに話しかけてきました。
「ずいぶん片付いたね」
「ええ、綺麗になってきたでしょう」
「偉いねえ、いやあほんとに偉いよ」
山梨市の良さを知って貰おうと始まった活動は、彼ら自身が山梨市の持つ魅力に気付くきっかけ
になりました。
そうして始まった古民家の修繕とそこでの交流は、まちづくりの小さな一歩に他なりません。
少なくとも地元のおじいさんの目には、町が変わり始めた大きな一歩が確かに映ったようです。


