国民参加の事例紹介

四国圏 虹色の里横畠(高知県越知町)

国土形成計画(全国計画)では、地域の整備に関する基本的な施策の一つとして「美しく暮らしやすい農山漁村の形成」を掲げています。特に農業を生活基盤とする集落においては、地域の活性化に向けて、地場産品を活用し、自らの創意工夫と努力により新たな取り組みに挑戦することが必要とされています。その事例の一つとして、地域の生産品や資源を活かして交流人口の拡大に取り組んでいる虹色の里横畠よこばたけ(高知県越知おち町)の活動を紹介します。

会長の大原さん(右)と会員のみなさん

越知町は、高知市の西約30kmに位置し、石鎚いしづち山系の山々に囲まれた人口約7,000人の町です。仁淀によど川が大きく蛇行する流域にあり、かつて、霊場として栄えた横倉山をシンボルとする歴史と自然に恵まれた町です。横畠西部地区は、越知町の中心部から山間部へ10kmほど入ったところにあり、8集落に約300人が暮らしていますが、高齢化や人口減少により過疎化も進展しています。今回は、「虹色の里 横畠」の大原会長、道家副会長をはじめ、会員の皆さんにお話を伺ってきました。

小さな気遣いから

会長の大原さんは、横畠の出身で、平成7年にそれまで住んでいた神戸から、横畠に戻ってきました。いわゆるUターンです。Uターンしてすぐに、大原さんは地域にとけ込もうと、花見に参加しました。花見といっても桜の木もない花見です。これは寂しいなと感じた大原さんは、自宅の上の山に桜の木を植えました。しかし、桜の木を植えた目の前が集落のゴミ捨て場だったため、目の前がそんな場所ではいけないだろうと、地主に相談し、また、地元の人にも協力を仰いで、小さな公園を作り始めたのです。
そんな活動を続けていると、町で話題になり、それが県の耳にも入ったようで、平成14年、横畠は県の地域再生プランづくり支援事業に指定されました。

虹色の里

大原さん達は、地元で残したいもの、継続していきたいもの、将来に向かってどうやったらいいかといったことを1年かけて話し合いました。平成15年の2月の会合では、地域再生に取り組んでいる先進事例を見学に、皆で徳島まで行きました。その日の朝、大原さんがバスに乗ろうと家を出ると、里には、見事な虹がかかっていました。横畠では、川を見下ろして左右に、よく虹がかかるのですが、その日の虹は特に大きく印象深いものに感じられました。
地域再生に取り組んでいく団体を作ろうという話になったとき、虹というキーワードはすぐに候補に挙がりました。「虹色の里」という名前は、地域再生に取り組もうと思った最初の思いが託されているのです。

虹色のマーク

最初の活動

最初の活動は、地元の資源を活かした山菜採りとお茶摘みでした。
高知県内はもとより、他県にも口コミでPRして参加者を募ります。
山菜採りでは、グループに分かれて、ワラビやゼンマイ、イタドリなどの山菜を採ります。昼食はもちろん山菜を使った手作りの料理で参加者をもてなします。
茶摘みツアーは、本業で茶畑をやっている方にとっては、一年で一番忙しい収穫時期です。それでもツアーのお客さんに茶摘みを体験して貰って、自分たちが摘んでおいた分も入れて、多めに持って帰ってもらいます。利益どころか、下手をすると赤字になってしまうような状態ですが、それでも、「ここのお茶を飲みだしたら、他のお茶は飲めん」といわれるとなかなかやめる訳にもいきません。
秋の一大イベントは芋煮会です。180人のお客さんを、地元産の食材にこだわった料理でもてなします。地元の里芋を入れた芋煮はもちろん、川魚アメゴの炭火焼き、豚汁なども用意します。中でも一番人気は、山芋の葉の付け根にできる小さな球芽「むかご」を孟宗竹で作った器で炊き込む「むかごご飯」です。火を起こすところからみんなでやって、器はいいお土産になります。

むかごご飯

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