国民参加の事例紹介
東北圏 NPO水守の郷・七ヶ宿 (宮城県七ヶ宿町)
ゴミを捨てないで
次の活動は、「水源地のゴミゼロエミッション事業」です。都市部よりゴミ収集の種類や頻度の面で不便なため、どうしても不法投棄が後を絶たないのだそうです。七ヶ宿町廃棄物等不法投棄防止対策連絡会議と共催した「第二回不法投棄物収集」では、一歩木立の中などに足を踏み入れるとタイヤにドラム缶に合板、そして意外にも食品とたくさんの投棄物が次から次へと出てきて、回収された不法投棄物は、4tトラック6台分にのぼったそうです。

また、「ゴミを捨てないで」というメッセージを水源地にふさわしい標語にして七ヶ宿町内に看板として設置し、水源地への不法投棄防止を呼びかけるキャンペーンも行われました。入選作はホームページでも公表されるそうですが、ホームページ担当がソバ屋の息子さんのため、公表は忙しい新ソバの季節を過ぎてからになるそうです。
楽しくて仕方がない
それだけではありません。小学校の総合学習の時間に行われた「ごみ問題を通して自分たちの未来をかんがえる」、七ヶ宿の水源を育んできた木材を使用して参加者が思い思いに木工作にチャレンジする「とんてんかん道場」、白石高校七ヶ宿分校の協力のもと行われた「水生生物の生息調査と標本づくり」と設立からわずか半年あまりの間に、たくさんのイベントに関わられたそうで、とても全ては紹介しきれません。
今も、ミヤコーバスや、途中の温泉地とタイアップする新企画を温めているそうです。ダムにも温泉地にも七ヶ宿にも、単独で一日遊べるだけの施設がなくバス代も高い。それならバスの沿線がタッグを組んで、一つのパッケージにして割引限定チケットを作って売り出してはどうだろう、熱く語る海藤さんですが、柴田さんも立ち会われた町役場の方も初耳のようです。
これだけの活動をほとんど一人で動き回ってこなしているというパワフルな海藤さん。ピザ屋がいい塩梅に流行っていないから丁度いい!?と奥さんが聞いたら怒りそうな発言も飛び出します。
自然の恵みを体感
海藤さんが、バスまで時間あるんだろう、ととっておきの場所に案内してくれました。お披露目直前の「ビオトープ散策路」です。完成の暁には、炭焼体験窯や矢立細工所、七ヶ宿公園と連動して、七ヶ宿の新名所となる予定だそうです。
20年前にダムが出来た頃から、人々が入らなくなった場所、うっそうと覆われた先に専門家も驚くような豊かな生態系が息づく沼が育っていたのです。人が入れるように草が刈られ、素朴な丸太の橋が掛かっていました。途中、検査してないけどたぶん飲んでも大丈夫という湧き水や沼を一望できる高台もあります。
海藤さんは、「今は都会の人も田舎の人も自然との関わり合いが途切れてしまっている、それでも何にも支障なく暮らせてしまっている」といいます。確かに、水源地のことを知らなくても、水道の蛇口をひねれば水が出てきます。でも、このビオトープ散策路から七ヶ宿の美しい自然を一望して深呼吸すれば、もっと美味しい水が蛇口から出てくることでしょう「エコな浄水フィルターここにあり」です。


